スポーツと言えば、今年はなんといっても、バレーボール男子日本代表から目が離せません!東京オリンピック以降の各選手の活躍と成長がめざましく、超主力イケメン男子3人をはじめ、素晴らしい選手たちです。
パリオリンピックでは、男子バレーボール史上52年ぶりのメダルを狙うすごいチームです!
Volleyball Nations Leagueは、世界トップの男女各16チームが、世界各地で予選ラウンドと決勝ラウンドを行い、優勝を決定します。今回はパリオリンピックの出場権をかけた試合でもありましたが、日本男子チームはすでに昨年のワールドカップで出場権は獲得しています。
2024福岡大会は、バレーボールファンが多いと言われている福岡での初開催ということもあり、連日満員御礼大盛り上がりでした。福岡での最終戦は、世界ランキング5位(試合前)の日本の対戦相手はスロベニア。スロベニアは世界ランキング6位で、しかもパリの出場権をかけて、今大会そこまで全勝と勢いづいたチームでした。
第1セットは激しい競り合いで25−23と逃げ切りましたが、第2セットは相手に流れを奪われて19−25とセットを落としました。第3セットは序盤で流れをつかんだかと思いきや16−16と追いつかれた後、ふたたび激しい競り合いとなりました。ジュースにもつれ込みましたが、最後、髙橋藍選手のスーパープレーが決まり、26−24とこのセットをものにしました。
ここまで互角に思えた試合ですが、第4セットでスロベニアは序盤のスパイクミスがあり、日本はこのセットで終始わずかなリードを保ちながら、25−21と勝利を決め切ることができました。
この第3セット後半から第4セットにかけて、ひときわ目を引いたのが、西田有志選手です。解説者やアナウンサーは、彼の状態を「ゾーンに入っています!」「打てば決まる!」と連呼していました。
この試合での日本のトップスコアラー 西田有志選手 25 髙橋藍選手 16 石川祐希選手 12
では、このような西田選手の爆発的活躍は、どのようにして生まれたのでしょうか。「打てば決まる」という「ゾーン状態」へ入るための条件はあるのでしょうか。試合後の西田選手のインタビューの言葉から、西田選手の心の状態を垣間見てみましょう。
ゾーン状態とは
ゾーン状態とは、スポーツ選手が最高のパフォーマンスを発揮できる状態を指します。この状態では、集中力が極限まで高まり、動きがスムーズで効率的になり、思考がクリアになって直感的にプレーできると言われています。ゾーン状態に入ると、時間の流れが遅く感じられることもあります。
西田有志選手の試合後のコメントから、ゾーン状態を生み出した、彼のメンタル面での維持の仕方についていくつかのポイントが推測できます。以下に、その要点をまとめます。
もちろん、彼のゾーン状態は、メンタル面の維持の他にも、さまざま条件が関わります。ですが、ほんの短い試合後のコメントの一言一言に、メンタル面で極めて大切な要素が含まれているので、ぜひ注目してみたいと思います。
ポジティブな自己評価と自己認識
「まあそこそこではありましたけど・・・」
- 現実的な自己評価: 西田選手は、自身のプレーを「まあそこそこ」と評価しています。これは、自分のパフォーマンスを冷静に見つめ直す姿勢を示しており、過度な自己満足を避けることで、常に向上心を持つことができることを意味しています。もちろん、周囲から見れば、すごい活躍ですが、彼の目標からするとまだ「そこそこ」なのでしょうか。決して謙遜してそのようなことを言っているのではなく、淡々と冷静に自分を見ている言葉のように聞こえました。
目標志向
「もっともっと追究しながら、世界一のオポジットになりたいので努力していきたい」
- 高い目標設定: 西田選手は明確な目標(世界一のオポジット)を持っています。このような具体的で高い目標を持つことで、日々の練習や試合に対するモチベーションが高まり、努力を続ける原動力となります。目標設定の仕方は、ものすごく重要なことです。彼の目標は、今の彼にとって高過ぎず、低すぎず、自分で明確に、その姿がイメージできるものであり、そうなった自分の姿をしっかりとイメージしていることが強く伝わってきます。
チームワークの重視
「タフな試合になったが、チームで勝てたのは良かった」
- チームの一体感: チームでの勝利を喜ぶ姿勢は、個人プレーだけでなく、チーム全体のパフォーマンスを重視していることを示しています。チームメイトとの信頼関係や協力を重視することで、精神的な安定感が増し、プレッシャーに強くなります。試合中も、常に選手同士の積極的なコミュニケーションが見られ、チームの一体感が伝わってきました。一流のチームでは、チーム内の相互のコミュニケーションが、一人一人の選手の強みをより一層極めるものになっているのでしょう。
現在に集中
世界ランキングについて「そこを考えるのは2、3個先の話・・・とりあえずこの試合で勝つということがすごく重要なこと」
- 現在の試合に集中: 西田選手は、目の前の試合に集中し、未来のことを過度に考えない姿勢を持っています。これにより、現在のパフォーマンスに全力を注ぐことができ、試合に対する不安やプレッシャーを軽減します。
楽しむ姿勢
「この試合はすごい楽しかった」
- 楽しむ心: 西田選手は試合を楽しんでいると述べています。スポーツを楽しむことは、ストレスを減らし、ポジティブな心持ちを保つのに非常に重要です。楽しむ姿勢は、自然な集中力を引き出す要因となります。
達成感の共有
「タフな試合を勝ち抜けたところは本当によかった」
- 達成感を味わう: 苦しい試合を乗り越えた達成感を大切にしています。この達成感を味わうことで、次の試合に向けての自信とモチベーションを高めることができます。
まとめ
西田有志選手のコメントから推測できるメンタル面の維持方法は、現実的な自己評価、高い目標設定、チームワークの重視、現在に集中する姿勢、スポーツを楽しむ心、そして達成感を大切にすることです。これらの要素が組み合わさることで、彼は精神的に強く、安定したパフォーマンスを発揮することができています。
この後の6/18からのフリピン大会、そしてパリオリンピック、引き続き応援したいと思います!
6/18(火)は、日本時間21時からテレビ放送される予定です!
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